【3年生】生きかたゼミ最終回
2026.10.7
3年生 生きかたゼミを実施しました。
3年生にとっては今回が最後の回です。これまで多くの大人の生き方に触れてきた集大成として、生きかたゼミを立ち上げた本校の太田専務理事が登壇しました。卒業という大きな変化を迎える3年生の背中を押したい、という思いで臨んだ講演です。
◉ 絵本で考える「変化」との向き合い方
講演は、専務自身が生成AIを使って作った絵本の読み聞かせから始まりました。モチーフは世界的ベストセラー『チーズはどこへ消えたか』です。迷路の中でチーズ・チョコ・飴を見つけた4人(ネズミのスニフとスカリ、小人のヘムとホー)の部屋から、ある日チーズが消えていきます。
すぐに変化に気づく人、気づいたらすぐ動く人、変化を嫌がって元に戻りたがる人、怖くて踏み出せない人。生徒たちは「自分はどのタイプか」を考えながら聞き入っていました。
「動いた結果の失敗は怖い。でも、動かなかった結果失うものは気づきにくい」。居心地の悪いグループで3年間を過ごせば、その3年間を失っているのと同じです。絵本の最後の問い「もし怖くなかったら、自分はどうするだろう」を、卒業後の進路に重ねて考えてほしいと語りかけました。
◉ 「上に上に」と走り続けた学生時代
後半は専務自身の「自分史」です。アーティストになりたかったのに、周りに合わせて「すごい」と言われる道を選んだ高校時代。大学ではバンド、バレーボール、起業と走り続け、電通など名だたる企業の内定も得ました。それでも心のどこかで「なんでこんなに頑張らなあかんのか」と感じていたそうです。
その気持ちから逃げるように向かったのがニカラグアでした。誰も自分を知らない土地で、現地の子どもたちと遊び、旅先で出会った人と路上で音楽を奏でるうちに、「自分が思うものを作りたい」「もっと自分を好きになりたい」と気づきました。
◉ 夢の景色に「飽きた」日
就職先に選んだのは、インターンで出会った面接官の言葉に惹かれたリクルートです。東京の夜景が広がるオフィスで働き、高級ホテルのラウンジでカクテルを飲む。そんな憧れの暮らしが、入社3か月で「このために生きてない」と思えるほど色あせてしまいました。
「僕の人生、こんなはずじゃない」。そのとき思い出したのが『チーズはどこへ消えたか』でした。自分の中に押し込めてきた「本当にやってみたいこと」は、見ないふりをしても消えません。専務はそう気づき、自分のチーズを探しに会社を飛び出します。
◉ 全部つながって、最初の部屋へ
友人とWebサイトを立ち上げて文章を発信すると大きな反響があり、放送作家として芸人のコントを書く仕事が舞い込みます。やがて会社を設立し、エンタメを作る仕事へ進みました。そして5年前、この学校に迎えられます。
最初は「学校なんて自分には無理」と断りました。それでも、かつて「日本の教育はどうなっているのか」と感じた気持ちが蘇り、「自分がやるからこそできることがある」と決意します。絵本にたとえるなら「最初の部屋に戻ってきた感覚」だと振り返りました。
◉ 3年生へのメッセージ
- 自分が特別にすごかったわけではない。ずっと怖くて、安全な道を選んできた。
- 「どうせ自分なんて」と本心を「ないこと」にしないでほしい。見えなくしても、その気持ちは一生消えない。
- 弱みが強みになることはない。変わらなくていい、今のままでいい。ただし自分の強みを見つけてほしい。強みは、ノートに書いても出てこない。やってみて初めて分かる。
- 失うものの少ない10代のうちこそ、挑戦の好機。
- これからの時代に「正解の人生」はない。自分が納得できる人生を。
〜自分の人生は、ここからも続いていく。〜
生きかたゼミで出会った多くの大人たちの生きかたが、これからの一歩を踏み出す生徒たちの背中を押してくれることを願っています。
「生きかたゼミとは」
3年間で30人の輝く大人に出会うをコンセプトに、
毎回いろんな方々が大阪偕星に来て、自身の高校時代や
今の生きかたについて語ってもらっています。











