【2年生】生きかたゼミを実施しました
2026.6.10
今回は、東京のど真ん中、渋谷からJリーグ参入を目指すサッカークラブ「Shibuya City FC」の代表取締役、小泉翔(こいずみ しょう)さんをお招きし、生きかたゼミを開講しました。
300社ものスポンサーを抱える経営者として、現在は華やかに活躍されていますが、その半生は挫折と「逃げ」から始まった、泥臭くも情熱的な挑戦の連続だったそうです。
◉華やかな世界の裏側にある「売上2億円でもピンチ」という現実
小泉さんは、現在の仕事を語る上で避けて通れない「お金と責任」のリアルから話を切り出しました。クラブの年間売上は約2億円に達しますが、選手27名を含む計50名近いスタッフの雇用を守るため、経営は毎年カツカツで「常にピンチ」の状態だと言います。
特に驚いたのは、所属選手たちの生き方です。彼らは午前中に「部活動」のように練習を行い、午後はスポンサー企業で働くという「デュアルキャリア」を実践しています。小泉さん自身も、現場での指導ではなく、行政や企業との交渉といった「経営」に全力を注いでいます。5部リーグというアマチュアのカテゴリーにいながら、これほど多くの企業や街を巻き込めているのは、小泉さんが「サッカーを通じた街づくり」というビジネスの視点を徹底しているからだと言います。
◉夢の破綻と、就職活動からの「逃避」で見つけた世界
今の自信に満ちた姿からは想像もつきませんが、高校時代の小泉さんは「学校に友達があまりいない、ただのサッカー小僧」だったとのこと。
プロ選手になる夢を追い続けていましたが、大学進学とともにその道が断たれた時、人生初の大きな挫折を味わいます。やりたいことが見つからず、「普通のサラリーマンになりたくない」という漠然とした思いから逃れるため、今泉さんは大学3年生の時に就職活動から逃げるように海外へと飛び出しました。
居酒屋や八百屋でのアルバイトで必死に貯めた100万円を手に、30カ国を一人で巡る旅。そこで目にしたウユニ塩湖の絶景や、多様な価値観を持つ人々との出会いが、彼の人生を大きく変えました。ただ知識として「知っている」状態から、自らの体験を通じて「わかる」状態へと変わったことで、「自分の好き勝手に生きていいんだ」という確信と、揺るぎない自己肯定感を手に入れたのです。
◉「11部リーグ」の遊びから、本田圭佑氏と競うライバルへ
帰国後、一度はIT企業に就職した小泉さんでしたが、「自分の好きなことじゃないと、本気で頑張っている人たちには勝てない」と痛感し、わずか1年で退職します。
その後、旅行系の会社(TABIPPO)を立ち上げる一方で、遊びとして始めたのが現在のサッカークラブでした。当時は日本サッカー界の底辺にあたる「11部リーグ」相当の社会人サークルでしたが、少しずつ仲間を増やし、強くなっていきました。 現在では、かつてJリーグで活躍した名選手も合流し、本田圭佑氏がオーナーを務めるチームと昇格を争うライバル関係にまで成長しています。小泉さんは「10年後にJ1昇格、代々木公園にスタジアムを作る」という、誰もが驚くような壮大な目標を掲げ、渋谷区長や地域の人々と共にその夢を現実へと手繰り寄せています。
◉未来の自分を助けてくれるのは「感情が大きく動いた時間」
最後に小泉さんは、生徒たちに向けて「熱中すること」の本当の意味を語りかけました。
好きなことを仕事にするのは決して楽なことではありません。しかし、「すっごい辛いことや、すっごい楽しいこと。その『感情の振れ幅』こそが、後から振り返った時に人生を支えてくれる」と説きました。
人生を作るのは、なんとなく過ぎていくダラダラとした時間ではなく、何かに必死に集中している時間です。たとえ今、将来が見えなくても、目の前の「好きなこと」にギュッと熱中すること。その経験が、いつか必ず自分を助けてくれる力になる。と生徒たちに伝えてくださいました。
小泉さんの真っ直ぐなメッセージは、進路に悩む生徒たちの心に、自分自身の「好き」を信じる勇気の火を灯してくれました。
小泉翔さんありがとうございました。
「生きかたゼミとは」
3年間で30人の輝く大人に出会うをコンセプトに、
毎回いろんな方々が大阪偕星に来て、自身の高校時代や
今の生きかたについて語ってもらっています。











