【1年生】生きかたゼミを実施しました
2026.5.20
今回は、トランスジェンダー俳優・ジェンダー表現監修として多岐に渡り活動されている若林佑真さんをお招きし、生きかたゼミを開講しました。ご自身の学生時代から現在までの経験を通じて、人生の選択と生き方について率直にお話しいただきました。
◉トランスジェンダー男性・俳優 若林佑真さん
若林佑真さんは、1991 年生まれ、大阪府出身。生まれた時に割り当てられた性別は女性で、性自認は男性のトランスジェンダー男性です。同志社大学在籍中から演技のレッスンを受け、卒業を機に上京。俳優、舞台プロデュース、作品監修、講演活動など多岐に渡り活動されています。
2022 年にはドラマ「チェイサーゲーム」(テレビ東京)にトランスジェンダー当事者役として出演。2024 年公開の映画「52ヘルツのクジラたち」や、現在放映中のドラマ『月夜行路』でのトランスジェンダー監修など、トランスジェンダーの当事者俳優として多くの作品に携わっています。
◉学生時代の葛藤
学生時代は「とにかく落ち着きがなくて、、」という若林さん。当時は女子校に通いながらも、自分のアイデンティティについて深く悩んでいました。
「自分は女の子が好きだけど、でも自分って一体何なん?」という問いに向き合う日々だったと振り返ります。
高校2年生の時、好きだった女性との交際が転機となります。「この子の彼氏になりたい」という想いから、男性として生きたいという気づきが深まっていきました。その後、学校で受けたLGBTQの授業をきっかけに、
「トランスジェンダーと同性愛の違いっていうのを先生が教えてくれて。あ、僕ってトランスジェンダーなんだっていうのに、もうめちゃくちゃしっくりきて」
という確信に至りました。
◉困難な経験
しかし、親友へのカミングアウトは思わぬ反応を招きました。当時のクラスメイトから(LGBTQの授業後に)「やっぱりうちはキモいとしか思わんのよな」と言われ、その一言で「もう心の中に決めて、もう僕は女性として生きていきます。誰にもこのことは言わずに、もう一生心の中にしまって生きていきますって思って、、」カミングアウトを断念。
その後、当時お付き合いをしていた親友にも、「なんかうちはさ、誰にも言われへんよねってなって、、、」ということを言われ、別れることになりました。
◉ターニングポイント
大学入学後、親友への再度のカミングアウトが人生を変えます。夜中1時に友人の家を訪ね、「心は男かもしらんねんって言ったら、その子に『え?どうでもいいねんけど』って言われて」。その一見無関心な返答の裏には、「あの、どうでもいいっていう言葉で片付けてくれた、その子の愛だったなっていうのを感じて。今はもうほんとその子のどうでもいいっていう言葉のおかげで、今間違いなく僕はここに立ててるなと思っております」という深い想いが込められていました。
◉「絶望は幸福への伏線である」
講演の最後に、若林さんが生徒に伝えたご自身の生きるモットーである「絶望は幸福への伏線である」という考え方。
「僕も学生時代めっちゃしんどいこととかあったんですよ。でも今幸せを感じられていて。思い返せば、その当時の絶望が今の幸せにつながってるなって思うことがあるんですよね」と語られました。
そして、「今もしかしたら人生しんどいなつらいなと感じてる人がいるかもしれないんですけど、それは将来あなたが幸せを感じたりとか、幸せになるための伏線かもしれないよ。だから今感じている感情を感じきってねということを今回伝えたい」とメッセージを締めくくられました。
若林さんの講演を通じて、生徒たちは学生時代の葛藤から現在の姿までの道のりを聞き、自身の経験がどのように現在に繋がったのかを学ぶ貴重な機会を得ました。
若林佑真さん、ありがとうございました。
「生きかたゼミとは」
3年間で30人の輝く大人に出会うをコンセプトに、
毎回いろんな方々が大阪偕星に来て、自身の高校時代や
今の生きかたについて語ってもらっています。









